メリークリスマス、ミルラのお話

アロマ

イエスキリストの誕生に纏わるお話の一つに、東方の三賢人がお祝いの品として、黄金、乳香(にゅうこう)、没薬(もつやく)を贈ったとあります。

アロマやフレグランスの歴史を学ぶと必ずと言ってよいほど触れるエピソードです。

乳香と没薬は樹脂です。神事などに薫香として用いられており、神聖な香り。

樹脂から水蒸気蒸留法で芳香成分を抽出した精油を、乳香はフランキンセンス、没薬はミルラと呼びます。

AEAJアロマテラピー検定一級の香りテストの対象精油17種に、フランキンセンスは入っていますが、ミルラは対象ではないため、どんな香りかピンと来ないかもしれませんね。

没薬はミイラ作りに使われたほど強力な殺菌力と、防腐作用、乾燥作用を持ちます。

丁子(ちょうじ、クローブ)の主成分であるオイゲノールを含むため、ミルラの原液は薬品臭が強く感じられます。

ところが、アロマブレンドデザイナー講座の中などで、5%希釈のミルラを鑑賞していただくと、「甘い」rというフレーズが出てきますし、中には「ダークラムの香り」とおっしゃる方もいらっしゃるのです。

そう、スモーキーで甘さがあるのです。精油で利用するより樹脂を焚くのに近い雰囲気です。

ミルラは世界的に高騰しています。大事に使っていきたい香りの一つです。

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