朝晩の気温差が大きくなってきました。
これからの秋、そして冬は特にお風呂の時間が待ち遠しくなりませんか?
至福のバスタイム、入浴剤にこだわる方も多いですよね。
今回はお気に入りの香りで入浴剤を作る方法と注意していただきたい点をお伝えします。
ドライハーブなどを使う方法もありますが、今回は「液体」香料を用いる場合になります。
使うのは、芳香植物が原料である「精油(エッセンシャルオイル)」です。
「合成香料(アロマエッセンス)」との違いはこちらをご覧くださいね。
精油(エッセンシャルオイル)は次の4つの特徴があります。
・芳香性(良い香りを放つ性質、植物の香りのもと)
・揮発性(徐々に気体へと変化する性質)
・親油性(=脂溶性、油脂に良く溶ける性質、水より軽く水に溶けにくい)
・引火性(揮発した物質に他からの熱や火が移って燃え出す性質)
そう、精油は油溶性なので、水やお湯に垂らしても溶けないのです。
仮に精油をそのまま数滴浴槽のお湯に入れて入念にかき混ぜたとしても、
表面にうっすら油の粒が浮いているように見える状態となります。
そこへ身体を入れた場合、精油そのものが肌についてしまいます。
原液を肌に塗布しない、という精油(エッセンシャルオイル)の使い方ルールから考えるとNG。
例えば柚子湯。柚子を浴槽内でモミモミすると良い香りが拡散しますが、
一方でお湯に出てしまった精油成分で肌に痛みや刺激を感じたことがありませんか?
この状態です。
では、精油(エッセンシャルオイル)をお風呂に入れるには、どうしたら良いのでしょう?
ポイントは「乳化」です。
実は、(公社) 日本アロマ環境協会【以下、AEAJ】にて昨年、精油の使用法が見直しされました。
アロマテラピー検定テキスト2020年6月改訂版の「沐浴法」の箇所ですが
◆変更前
「精油原液を浴槽または洗面器などの湯に直接入れる」
「入浴剤にする場合は、天然塩、重曹、ハチミツなどの基材に精油を入れる」
◆変更後
「5ml程度の無水エタノールに混ぜた精油を、浴槽または洗面器などの湯に入れる」
「入浴剤にする場合は、予め5ml程度の無水エタノールに混ぜた精油を、天然塩、重曹、ハチミツなどの素材に入れる」
と変更されています。
無水エタノールに予め精油を入れれば、その後浴槽に入れてもお湯とは分離しないことを実証済とのことです。
精油の原液が皮膚に触れるトラブルを避けて、安心・安全に香りを満喫して下さい。