「できるだけモノを簡単に捨てずにアップサイクルする」ことを暮らしのテーマの一つにしています。
毎朝、数種類の果物を食べていますが、気になるのは皮や種などの廃棄量。
元々オレンジやみかんの皮は、そのままお風呂に入れて香を楽しんだり乾燥させてピールにして食していましたが、最近は食材として黄色の柑橘系の皮が大変美味しいことに気づきました。
きっかけは父のご友人から贈られてきた文旦。「無農薬なので皮まで食べられます」というレシピが入っていまして、早速きんぴらにしてみたところ、風味が良いのはもちろん、爽やかな甘さでさっぱりとしたお料理になりました。
これまでもお馴染みの柚子は風味づけに使っていましたが、それ以外は捨てていたので早速他の柑橘系も挑戦!
ちょうど春香(はるか)がありましたので、暫くその皮を色々なお料理に使ってみました。
結果、きんぴらは勿論ですがハンバーグのタネに入れてもよし、アクアパッツァやホイル焼きのお魚にかけてよし、サラダも野菜炒めにもとっても合いました。和も洋も中華もエスニックもなんでもよし。ドライにして粉砕すればトッピングや調味料にもなります。お塩とブレンドしてもよし。
美味しいだけでなく、皮には栄養も豊富。 ビタミンC、ビタミンA(摂取した後カロテンになります)、ヘスピリジン(フラボノイドの一種)、食物繊維などが含まれています。
フラボノイドについてはメディカルハーブ関係の講座でもお話ししていますが、植物の苦みや渋み、色のもとになる成分であるポリフェノールの一つです。植物が外界の刺激から自分を守り、酸化を抑えるために作り出している物質です。
フラボノイドの特徴として、体内の酸化防止やアンチエイジングといった抗酸化作用が強調されルことが多いですが、今回注目はヘスぺリジンの持つ抗炎症作用です。
そもそも炎症は、体を守るための一過性の生体反応なので、悪いことばかりではありませんが、慢性炎症という状態が長引くと、さまざまな疾病の発症に繋がるので注意したいところです。
ヘスぺリジンには抗酸化作用に加えて、優れた抗炎症作用も併せ持つので健康づくりに非常に役立つ成分。柑橘系は押し並べてそのようですので、もしかしたら中身より皮のほうが栄養がたっぷりかも、と思ってしまうほど。
ただ、食べるにあたって気になるのが皮に残っているかもしれない農薬ではないでしょうか。
最近は果物用の洗剤もありますが、我が家は超アルカリイオン水で洗っています。「無農薬」であっても流通の過程で汚れがついているかもしれませんから、水洗いして乾いた布で拭くことをお勧めします。
柑橘系の皮、捨てられない気持ちになってきたのではないでしょうか。